実は去年頃から転職活動を行っていました。
活動といっても気になる病院の求人情報を見たり、病院を行き来しているメーカーさんに内部情報を聞いたりといったゆるい活動でしたが・・・
今回一つの区切りができたなと思ったので記事にしてみました。
転職を思い至った動機
単純に今の施設では経験できないことを求めたのと、組織への不満があった事です。
経験できないことは、主に症例数の問題や設備といった勤め先病院の立ち位置によるものでこれはどうしようもないことでした。
組織への不満としては、部署としての組織運営方針の不明確さや、役職者たちの強い現状維持感でした。
また、勤め先では人事評価制度を用いての評価を行っていますが、労働組合の働きかけで役職以下の給与反映はされていません。
そのため、評価者側としてはかなりいい加減な評価になっており技士長と他部署の評価者の会話で「人事評価なんてめんどくさいし、適当に平均点にしとけばいいだろ。」という会話を目の前でされてしまったことや、役職者への昇格も年功序列といったかなり古い体質が改善されないままであったことです。
このような影響を受けていつか弛んでいってしまうのではないかと恐れた自分と、漂う閉塞感がいつしか転職を頻繁に考えるようになりました。
病院見学前の準備
まず、募集要項の熟読!
いつどこで試験が行われるのか?内容は?などの確認と、必要書類の準備です。
必要書類の中で、必ず書かれているのが履歴書・最終学歴の卒業見込みあるいは卒業証明書・臨床工学技士免許証です。
今回受けようと思っていたところは、最終学歴の成績証明書も必要でしたので母校へ証明書の発行も依頼しなければなりませんでした。
この成績証明書など養成校から提出してもらう書類は「厳封」処理も必要な場合もあるので余裕をもって依頼をしなければ提出期限に間に合わなくなるので要注意です。
履歴書に告示研修受講を記載するか?
2021年から始まった「臨床工学技士の業務範囲追加に伴う厚生労働大臣指定による研修」通称:告示研修ですが、この研修は臨床工学技士免許と同じ扱い(2025年4月1日より前に臨床工学技士の免許を受けた者を対象にした臨床工学技士免許のアップグレード)のため履歴書に記載するか迷いましたが、自分は記載しました。
記載名は告示研修ではわからないと思ったので、正式名称の「臨床工学技士の業務範囲追加に伴う厚生労働大臣指定による研修」を使い、修了証に記載されている年月日で修了と記載しました。
これの有無でふるい分けもありそう…
2021年5月28日に、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律が公布されました。 この法律内には医師の働き方改革に関することが含まれており、その中で臨床工学技士が医師のタスクシフト・[…]
試験対策
今回受験予定の採用試験は専門試験・論文・面接でした。
専門試験は一応国家試験の過去問を使って勉強し、論文に対しては最近の医療情勢について調べて知識をつけておきました。
また、面接や論文対策として希望病院関連の出来事や理念・病床数なども一応頭に入れるようにしておきました。
履歴書に論文掲載の情報も入れていたので、論文内容に関しても突っ込まれるかもと思い大まかな内容が説明できるぐらいには練習もしておきました。
病院見学で聞いた項目
病院見学へ行く前に、あらかじめ聞きたいことを項目ごとにメモ分けしていました。
- 臨床工学科など単独部門として独立しているのか(独立していないとなかなか意見などは通らないと聞いていたので)
- 臨床工学科としての技士長のこれからの考え
- 職員への評価の方法
- 自分がもし入職した場合どのような役割を期待されているか
- 業務範囲(HPにも載っていましたが、更新されているか不明のため)
- 臨床工学技士の人数
- オンコールの有無またある場合は到着時刻指定はあるのか
- 資格取得や、臨床研究など行っているのか
- 関連業務の機器の種類や台数(扱ったことがあれば転職後やりやすいかもしれないと思った)
- 年休取得率
- 給与(既卒入職だと経験年数加算があったため)
- 賞与
- 月の残業時間
- 資格手当や扶養手当などの手当類
- 業務時間
上記のことを聞き、受験するかの参考にしました。
病院内での臨床工学技士の現状は病院HPに記載されていたりもしますが、更新されているかが不明であったりするのでやはり直接聞くのが一番正しい情報だと思います。
自分と家族の優先事項
転職をする上で、すべてが今の施設を上回ることはないと考えています。
得られた情報の中で、自分と家族の優先順位項目とすり合わせていき受験するかを決めました。
個人的なことですが、以下が自分の中での優先項目でした。
- 給与
- 管理者(技士長等)の考え方
- 病院としての将来性
- 技士業務の拡張性
- 福利厚生や年休取得率
家族の優先事項は以下でした。
- 給与(今と同等か以上)
- シフトの時間
- 通勤時間
- オンコールの有無
- 職場の環境
これらを家族と話し合い、最終的には自分の気持ちも踏まえて数日考え家族に伝えました。
出した決断
色々準備もしたのですが家族と話し合った結果、今回は見送ることにしました。
今回他院の状況を転職者目線で品定めしたことにより、自施設の良いところ・悪いところがより際立って分かったような気がしました。
変えようもない状況もありますが、まだ先生から必要にされていたり後輩指導もまだまだな状況で離れるのは、少し後ろ髪を引かれたのも理由のひとつです。
また、経験者加算込みでの自分の市場価値はどの程度かもわかったのが今回の転職活動成果でした。
CEブロガーに紹介されました!
今回の投稿記事がCEブロガーの「CEミカタ」さんのブログで紹介されました!
転職サイトや口コミではなく、 「リアルな転職体験談を聞きたい」 という人も多いと思います。 この記事では臨床工学技士ブロ…