今回はネジやボルトの締めと緩め方の手順について解説していきます。
医療機器には様々なネジやボルトがありますが、誤った締めた方によって機器を破損したりしてしまいます。
なんて事にならないように!
ケース別締め付け手順
4か所止めの場合
図のような4か所にネジやボルトを締め付ける場合は、
①→②→③→④と順番に締め付けていきます。
基本的に、締め付けは対角線上におこなっていきます。
また、最初から一つの場所を強く締め付けていくのではなく「少しずつ均一な力」で締め付けていきます。
局所的に締め付けると機材を痛めたりするので注意が必要です。
円周上に締め付ける場合
図のような円周上に締め付ける場合の手順は、
このような順番で締め付けを行っていきます。
大きなネジと小さなネジが混合している場合
大きなネジと小さなネジが混在している場合はどうすればいいか?ですが、
大きなネジから締め付けるようにします。
小さなネジからではゆるみが出てしまうことや、そこに負荷がかかり破断や変形など起こします。
つまり、小さいほうは最初は無視して大きいほうを締め付けます!
複数のネジ・ボルトが複列直線上にある場合
図のように多数のネジ・ボルトが複列直線上にある場合は、
内側のネジ・ボルトから締め付けを始めていきその対角線上にそって順次締め付けを行っていきます。
緩め方
緩め方は、締め付け方法と正反対に行います。
つまり、内側から締め付けたのなら、外側から緩めていきます!
小さなネジやボルトと大きなネジ・ボルトが含まれているのなら、締め付け方とは逆に小さなネジ・ボルトから緩めていきます。
締め付け方の注意点
締め付け方のちょっとした注意点として最初に工具で締め付けるのではなく、
指である程度締め付けを行ってから工具を使って締め付けを行いましょう!
なぜこのようなことをするのかというと、最初から工具を使った締め付けを行うと固定が不十分だったりして斜めに固定されたりするためです。
まとめ
締め付けは内側から対角線上に均一な力で順番に行う!
最初から一点に集中した締め付けは行わない!
大小のネジやボルトがある場合は大きなものから締め付ける!
緩め方は締め付け方法と正反対!
最後に
今回はネジ・ボルトの締め方・緩め方について簡単に解説してみました。
臨床工学技士は医療機器の保守管理で「締める・緩める」を頻繁に行います。
とりあえず締め付けれてたらいいやではなく、適切な締め方緩め方をすることで保守管理時の不意の破損を防ぐことが出来ると思います。
参考文献
ホーザン株式会社 仁木 政志 2017年 卒後臨床工学技士基礎研修会テキスト(第11版) 保守点検用具の名称と取り扱い 公益社団法人 日本臨床工学技士会