初心者にオススメ!透析でのシャント(VA)穿刺 穿刺針の種類と特徴

今回は透析でのシャント(VA)への穿刺の際に使う穿刺針の種類と特徴を解説していきます!

針なんてみんな同じものと思うかもしれませんが、実はいろいろと種類があったりします!

 

 

穿刺針の種類

透析で使用する穿刺針の種類として大きく分けて3種類あります。

  1. シリンジ付きの穿刺針
  2. シリンジ無しの穿刺針
  3. ボタンホール用の穿刺針

 

3種類とも構造としては、金属針の内針にポリプロピレン製の外針が覆いかぶさっている構造で、穿刺後は外針をシャント(VA)に留置する方法となっているのがほとんどです。(金属針のみというのもあったりしますが最近は使用されていません)

通常、①もしくは②あるいは両方がどこの施設でも置いてあると思われますが、③のボタンホール用の穿刺針は少し特殊でボタンホールの患者さんにのみ使用されますので説明は省略します。

シリンジの有り・無しですが、穿刺方法や施設の考え方により使い分けがされていると思われます!

以下に使用にオススメの血管を記載しましたが、この辺りは施設の考え方により一概には言えませんのであくまで参考程度にとどめてください。
穿刺針の画像が出てきますが、すべて不潔物品や形状見本品です。
なんでも屋ME
プロなら両方使いこなそう!

シリンジ付き穿刺針の特徴

なんといっても針に最初からシリンジがセットされているのが特徴で、シリンジの大きさはメーカーにより様々ですが大体2~3㏄前後のシリンジが付いています。

主な使い方は血管に穿刺後、確実に血管内に入っているか確認するためにシリンジを引いて血液が流れてくるのを確認します。

穿刺方法でのテクニックとしてシリンジに陰圧(シリンジを引きながら)をかけながら穿刺をすることで針が血管内に侵入したことがすぐにわかることができ、血管の突き破りを防止することができるシリンジ付きならではの穿刺方法もあります。

また、外針を血管に挿入後確認でシリンジを引くことで血液の返り具合を見ることにより針先が血管壁に当たっていることを知ることができます。

こんな血管にオススメ

  • 血管が深い場所にあるなど難しい血管。
  • 針の留置場所により脱血具合や静脈圧が変化しやすい血管。

 

シリンジ無しの穿刺針の特徴

一般的な透析でよく使われる穿刺針でシリンジが無いことによりコンパクトな形になっています。(それでも採血針と比較すれば長い物もありますが)

こちらはシリンジ付きと違って、血管内に針が侵入したときに穿刺針の後ろにある疎水性のフィルター内に血液が入ることでバックフローの確認ができます。

一度フィルター内に血液が付着するとそれ以後のバックフローの確認はフィルターを取り外してシリンジを付ける等しなければできません。

 

こんな血管にオススメ

  • 比較的刺しやすい血管
  • 穿刺後の微調整が少ない血管

 

穿刺針の外針形状の特徴

メーカーにより様々な外針の形状があります。

  1. クランプ機能付き
  2. 逆流防止弁付き
  3. 翼状部付き

この3種類が主に穿刺針の外針形状にあります。

クランプ機能付き

文字通り、鉗子等で挟める部分がある外針形状でここを挟むことにより外針内の血液の流れを遮断し、安全に回路に接続できます。

一度ルアーロックの蓋を外すと外針内の血液はクランプしない限りあふれ出てきてしまうので注意が必要です。

 

逆流防止弁付き

こちらはクランプによる外針内の血流遮断ではなく、メーカー独自の機構で外針内に弁を備えている物です。

内針を抜き取ると同時に作動して外針内の血液の逆流を防ぎます。

メーカーや製品によっては一度しか作動しないものや、回路を接続後に取り外しても作動するものがあります。

これは複数回使用可能な逆流防止弁付きの外針です!

災害時などは上記クランプ機能付きと比較して素早く回路を接続から外して離脱できるなど利点もあります。

なんでも屋ME
クランプ機能付きと比較してちょっとお高めの値段

翼状部付き

外針部に翼状が付いているものでテープ固定がしやすいとされています。

テープによってはしっかりくっつかないものがあったりするので注意が必要です。

 

 

穿刺針の太さ

透析でシャント(VA)に穿刺する針の太さは大体17G~15Gが使用されています。

使い分けは血流量(Qb)や静脈圧など状態や設定に合わせたりして使い分けます。

G(ゲージ)数が大きくなるにつれて針は細くなっていきます。

呼称 外径(㎜) 内径(㎜)
17G 1.46±0.03 1.10±0.04
16G 1.65±0.03 1.24±0.04
15G 1.81±0.03 1.47±0.04

Wikipedia参照

 

また、穿刺針の太さはISO(国際標準化機構)規格により統一がされています。

17GではRed Violet

 

 

16GではWhito

 

 

15GではBlue Grey

となっています。

メーカーにもよりますが、パッケージにこのカラーコードに合わせた色が使われていたり、外針にカラーコードにあった色がついていたりしています。

 

 

 

針の形状

針の形状にも特徴があります。

形状の違いによって切れ味や、穿刺跡にも影響があったりします。

  1. ランセットカット加工
  2. バックカット加工
  3. ダルニードル

ランセット加工とバックカット加工は一般的な透析用穿刺針で使用されるものですが、ダルニードルはボタンホール用穿刺針として使用され針先が丸くなっています。

最近は切れ味のよさから、バックカット加工の針が増えてきています。

バックカット加工の針

ランセット加工の針跡は半月上になるのに対して、バックカット加工の針跡はV字の用になるのが特徴です。

なんでも屋ME
個人的にはバックカット加工の方が血管にスッと入る感じがします。

最後に

今回は穿刺針について書いてみましたがいかがでしたでしょうか?

道具である穿刺針にもいろいろな特徴があり、各社技術を競い合っています。

皆さんの施設にも様々な種類があり使い分けをされていると思います。

それぞれの特徴を踏まえて、患者さんにあったベストな針の選択をしていきたいですね!

 

参考文献

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/medical-safety-info/0034.html  2019年3月12日アクセス

最新情報をチェックしよう!