卒後臨床工学技士基礎研修会を受講してみました。
職場の年1万円使用可能な福利厚生プログラムを使用して今回「卒後臨床工学技士基礎研修会」を受けてみました。
研修費用は6000円
特に面白かったのが、チーム医療に必要なコミュニケーションスキルでこれだけでも聞く価値はあったと思いました。今後の業務や幅広い場所で活用できる内容でした。
今回はそれについて自分なりに解釈してみました。
チーム医療に必要なコミュニケーションスキル
地域包括ケアが提唱されチーム医療を行うにあたり、医療者に求められるスキルが変わると言われています。
チーム医療を実現するためには他職種との連携が必要ですが連携を行うにあたってノンテク(非専門技術)が必要不可欠です。
ノンテクとは
- 考える力
- 伝える力
- 決める力
- 動かす力
そのなかで今回は「伝える力(コミュニケーションスキル)」について学びました。
問題解決のためのコミュニケーションスキル
チーム医療では様々なスタッフと問題解決を図ります。
問題解決の場でよく聞くのが自分が問題と感じていることと相手が問題と思っていないことによるすれ違いが多いです。
まずは、問題(What)が何か?で問題を明確にする事。
次に原因(Why)が何か?
問題がなぜ起こっているか理由を明確化しなければ根本的な問題解決はできません。
次に対策(How) は何か?
原因が明確に正しく洗い出されていれば有効な対策が立案でき、有効な対策を実行することで問題は消えます。
この3つの流れを意識して議論することでズレた議論を正しい解決へと導いていきます。
この流れがバラバラではまともな問題解決に向けた議論は成り立たないでしょう。
言葉にこだわってみる
医療現場でよく使われるQOLという言葉。
「QOLを高める医療」
これは、職種によって考え方とらえ方が違うため色々な説明になると思います。
日常業務でこのようなスタッフ同士で違う認識でとらえる言葉というのを「ビッグワード」というそうで、コミュニケーションミスを引き起こす「曖昧な言葉」と言われています。
このような「曖昧な言葉」は形容詞・副詞が特にコミュニケーションミスを引き起こしやすい言葉として用いられています。
例:大きい・多い・かなり・大変・もう少し・前向きに・早めに・できるだけetc
ビッグワードを使ってしまったら
日常の会話でこれらの言葉は頻繁に聞かれますし、自分自身もよく使っていました。
そこでもし使ってしまった場合は言った後に「具体的に」という言葉を付け加えて「曖昧な表現」を明確に示すことでコミュニケーションミスをなくす方法が有効だそうです。
コミュニケーションの構造化
問題解決のコミュニケーションを図るうえで、ビッグワードを使わないことに加え、コミュニケーションを構造的にとらえていくことが極めて重要です。
意見を言う際に、
「結論(1番重要で言いたいこと)」
「理由(なぜそう思っているか)」
の順で相手に伝えることでコミュニケーションはわかりやすくなります。
構造化ができているかを判断するには結論→なぜなら→「理由」で自然な文章になっていること。
さらに「理由」→だから→「結論」で同じく自然な文章になっていることを確認することで構造化がうまくできているかがわかります。
結論の説得力は理由の質で決まる
そのためどのような理由で結論に持っていくかが重要といえます。
最後に
卒後1・2年を対象とした内容と言われていましたが十分上の経験年数でも面白く感じました。
特にこのコミュニケーションの話はストンと自分の中に落ちた感じがしましたし、上司や部下だけでなく多職種との連携を図っていく中で重要と感じました。
多職種や人を動かせないコミュニケーションを使っていたらチーム医療なんてずっとできないでしょう。
自分の意見を言うとき講義内容で出たことを意識して今後は発言をしていきたいと思いました。
また、自分だけがコミュニケーションスキルを身に着けてもダメで組織全体が身に着けるべきスキルのため組織学習も重要で、今後どのようにコミュニケーションスキルを伝えていくかが課題です。
参考文献
佐藤 和弘(2017年1月13日改訂) チーム医療に必要なコミュニケーションスキル 卒後臨床工学技士基礎研修会テキストP12‐P18 公益社団法人 日本臨床工学技士会