病院で働いていると、新しい医療機器や検定器具なんかを購入する際に前もってdemonstration(デモ)として数週間程度お借りすることがあると思います。
返却時に担当業者さんにこうだったよと伝えれればいいのですが、勤務の都合上伝えれなかったり郵送での返却となる場合があります。
勤め先でもよくお願いしてデモをさせていただくのですが、「実際の評価」を人づてに口頭で伝えるケースが多く思っていたニュアンスと違うことがままありました。
そこで、個人的に医療機器・機器の評価書なる物を作成して担当者さんへ渡す試みを行ってみました。
小さな医工連携?医療機器の評価書
医工連携につながるかはさておき、実際に運用している評価書の内容を記します。
評価書の内容
評価書の内容として、以下を文書として残すようにしています。
- 借りた医療機器・機器の名称
- 評価者
- 担当者
- 借りた期間
- 実際の使用した場面
- 使用して感じたメリット・デメリット
- 改善やカスタマイズを求めるところ
- 同一機器との比較(比較対象機器があれば)
以上の点を書くように心がけています。
運用してみての感想
実際に運用してみてメーカーさんからは「え、こんなちゃんとした評価書くださるのですか?」といった言葉を言っていただいたり、実際に上層部へ意見として挙げていただきソフトウェアのアップデートにつながった例もあったので、やる価値はあったと思いました。
特に喜ばれていたのが、口頭での評価よりも書面で評価の方が記録として残るということだと思います。
営業担当からその上司への報告などはリップサービスも含んだものもあると思いますし、実際の評価=営業担当から上司への報告とならないと思います。
ましてや、開発の担当者が病院に出向くケースは少ないためこういった書類としてなら開発側へ直接的に意見を述べることが出来ます。
また、企業にとってはデメリットや他社との比較情報が手に入るので今後のアップグレードや機能が増えたりといった医療機器・機器の製品品質の向上にもつながるのではないでしょうか。
まだそのような実績はありませんが新製品とかのテスターとかもやってみたいのでその糸口になる活動にもなっていればと思います。
最後に
医療機器や機器を借りるケースはたくさんあると思いますが、意外とその評価は口頭で伝えていたり部署内だけでその評価を共有していたりすることが多いのではないでしょうか?(少なくとも勤め先では残念ながらこのようになってしまっています。)
ですが、口頭評価や部署内での共有はメーカー側へ意図したとおりに伝わっていなかったり貴重なニーズを捨てているようなものです。
今回の取り組みは性能や使い勝手の比較等の情報をメーカーにも共有することでより良い医療機器・機器が市場へ出回る近道になると僕は考えています。